日本製品の魅力

独自の「品格」を備えるジャパンクオリティ

日本が誇るべきプロダクトの魅力、その本質は日本独自の"品格"にあるといえるでしょう。そしてこの品格をつくり出す背景は2つあります。 その背景のひとつは、「変化に対して柔軟に対応していくセンス」。これは大きく成長し、変化してきた日本のマーケットの中で磨かれました。また四季折々に変化する自然に対応する中で培われた日本独自の文化も生かされています。

そしてもう一つの背景は「緻密なモノづくり」。車や家電に代表されるように、技術の高度化に対する意欲と、徹底した品質管理によるものです。「緻密に組み立てる」ことへのプライドがこの品格をつくり出しているのです。

この「品格」は、皮革製品においても、完成度の高さや美しさを生み出しています。日本の皮革製品メーカーは規模の拡大よりも、品質向上を目指し、それぞれが独自の技術を継承しており、世界でも稀有な製品を生み出しているブランドが多くあります。日本の皮革製品は、生涯を通じて長く愛着を持って使える商品であることは間違いありません。

現在急激に成長する中国、インド、東南アジア諸国の新興マーケットでは、価格だけではなく「品質」や「安全性」「ブランド力」等の付加価値が求められるようになってきています。さらにアジア人に向けたファッショントレンドの発信も重要なテーマです。数十年にわたりアジアのファッションを牽引してきた日本製品への期待は高まるばかりなのです。

ここで今回の出展するブランドに共通する魅力を4つの視点から挙げてみたいと思います。

1:伝統を継承しながら革新を続ける

日本には古くから、文字や宗教、工業技術などのように、海外の文化を取り入れ、日本の風土や慣習に合わせて進化させることで、独自に洗練させてきた歴史があります。多くの家電製品や自動車が世界で評価されているのは、生活に合わせて細部に工夫を施した新しい提案が行われてきたからです。今回出展する企業には100年にも迫る歴史を誇る、まさに日本の皮革製品の黎明期からの伝統をもつメーカーが多数あります。伝統を受け継ぎながら、自由で柔軟な気性で新しい要素を取り込んで革新を行っています。

2:日本のファッション市場の厳しい審美眼が鍛え抜く

日本のマーケットは世界でも最高水準の品質とデザイン性へのこだわりを持ちます。特に百貨店は格別。デザインセンス、品質と価格、安全性、さらにそのバランスについて厳しく要求されます。出展社の中には、百貨店の中で長きにわたりブランドを育んできたメーカーがあります。厳しいマーケットで勝ち抜いてきた実績は、世界のマーケットに対しても認められると確信します。細部にまで手抜きのない信頼性の高いプロダクトであることはもちろんのこと、常に消費者をワクワクさせる商品でなくてはこのマーケットでは通用しないからです。

3:素材を活かしたデザイン

皮革素材のタッチや味わい。天然素材である皮革には、人の心に感覚的に入り込む特別の魅力があります。とくに日本には千年以上に渡る自然素材を活かす独自の文化を持っています。
素材の特性を読み、それを生かした独特の造形やバランスを導き出す日本伝統のデザイン。これは、日本の着物にも通じるミニマルなセンス、装飾をそぎ落としたシンプルさ、インテリジェンスを感じさせる簡潔さへと繋がっています。 そしてグローバルに日本的と認識されているこのような美意識に基づいたブランドも出展しています。 古くはバッグの代わりを果たしていた風呂敷や袋物といった伝統的なアイテムからのインスピレーション、あるいは"皮革によるインテリア"という新しいカテゴリーの開発など、ジャパンセンスの新たな展開は見ものです。

4:OEMで鍛えられたファクトリーブランドの底力

今回の出展社の多くは、著名ブランドのOEMを手がけてきた実力派のメーカーです。 多くのデザイナーとの切磋琢磨によって磨かれた企画力はもちろんのこと、ファクトリーとしての製造工程や技術の充実も大きな特徴。合理的な生産体制と素早いレスポンス、高い品質チェック機能などを持っています。OEMで研鑽された信頼性と、多くのものづくりの経験に裏付けられた実力に触れてみてください。

▲このページの一番上へ