日本製品の魅力:ベルト

■婦人ベルトの魅力
レディースアパレルの流行を予測し、ベルト作りに生かす

日本のファッションは、独自の進化を遂げた原宿や渋谷ストリートファッションから、 エレガントな装いまでとても幅が広い。婦人ベルトは、洋服の脇役であり、洋服を引き立たせることが重要である。

洋服とのコーディネートが重視されるため、ベルトの企画者は常に世界のコレクションや東京のファッショントレンドに注意を払い、アパレル業界での市場動向をチェックしている。めまぐるしく変化する日本のマーケットを予測し、消費者の志向を読み取ることで、売り逃しや売れ残りを生み出さないように、デザインや企画の精度を高めてきた。

さらに、ベルトに不慣れな洋服のデザイナーのデザインや指示にも対応し、商品として形に仕上げる対応力を高めてきた企業が日本では生き残っているのである。

日本での西洋式ベルト作りは、江戸から東京へと変わり近代化の始まった約130年前の明治11年には記録に残っている。その後約100年程前から、当初サスペンダーやガータを作っていた企業も、合成皮革のベルトを作り始め、それが専門化して現在に至っている。

アジア諸国では量産品を主体に分業で作っているが、日本では職人がほとんど全部の工程を手がけている。完成像を意識しながら作るために、全体のバランスが良く仕上がり、不良品も少ない。ただし、一人前の職人になるには10年はかかるといわれている。それだけ日本のベルト作りには技術が求められるのだ。

ベルトは世界中で作られているが、それぞれの地域でのモノづくりには特長がある。西洋絵画や彫刻は離れて鑑賞するものだから、全体に美しいデザインやバランスに優れている。日本では日本画や日本建築などは生活の中に置かれるものだから、使い勝手を考えられながら、細部まで繊細に丁寧作られている。ベルトについても裏表、細部まで厳しい検査が行われている。日本の感性とデザイン力、細部にわたる品質管理は世界的にも強いと思う。

国内ではベルトの多くを東京の浅草近辺で生産している。浅草には、革問屋、なめし工場、小物の金属加工など多くの職人がいて、ベルトや革小物を作るのに適した土地となっている。250年にわたり平和な時代が続いた江戸時代には、独自の文化が進化し、一般庶民も優雅な遊びを楽しんでいた。彼らが使う贅沢な小物類をつくる手工業的な職人が現在の東京の浅草地域に多く集まり、ベルト職人にもその伝統が伝わっている。

最近、欧米でも、一部の方に、漢字や浮世絵などの伝統的な日本のデザインなどが人気だという。今回のAPLFに参加するメイプルでは「日本の刀をモチーフにしたもの」「漢字を用いたもの」「浮世絵の写楽の柄を裏に使った作品」の3種類のベルトを展示する。日本の伝統的なモチーフを活かしたい。

今年のAPFL展日本ブースは販売拡大に積極的な企業による自主的な参加である。APLFをきっかけに香港を始め中国へも市場拡大を行いたいと意欲的である。

日本洋装雑貨工業協同組合
有限会社 メイプル
取締役社長 杉本光延

■紳士ベルトの魅力
成功の象徴として、最高のベルトを

かつて、日本では昇進祝いに紳士ベルトが会社から贈られていた。相撲の横綱がまわしを締めたり、ボクシングのチャンピオンベルトのように成功のシンボルだったのだ。

また父の日には、感謝を込めてベルトを贈ることも多かった。

日本においてベルトは特別な意味を持っていたのである。

だからこそ、販売する百貨店などでは、最高の技術と最高の品質をメーカーに求めた。

また贈られる人の多様性に合わせるために、「フリーサイズ」のベルトが生み出された。

日本のベルトメーカーでは廉価品はアジア生産になっているが、高級素材を用いる場合は国内の熟練の職人が手がけている。日本の商品は傷がなく、細かな部分にもきれいな加工を施すことが特徴といえる。ヘリ返し製品の場合、裏で重なる部分を表裏ともに丁寧に漉いて段差を見せないようにしている。工程は増加するがきれいな仕上がりとなる。また、小端の磨きなども丁寧に行っている。贈る人、贈られる人のことを考えてモノづくりをしているのである。

この日伸栄には20年使われていたベルトが修理に戻ってきていた。大切に使われて身体に馴染んだベルトを修理して、また使えるようにするのも熟練の技術者だからこそ可能なのである。

伸栄ではクロコダイルやオーストリッチの革も扱っている。ベルトは靴などと異なり素材の場所により使い分けることが出来ない。通常1匹から2本分を取るため2.2m程の長さが必要となり、素材の50%程度しか使えない。

高価なクロコダイルでは接いで使うが、接ぎ目を分からないようにするのも一つの技術といえる。ベルトの裏も表もクロコダイルを使った縫い目のない「無双」という製法がある。爬虫類素材についての経験と、製造ノウハウが無ければ難しいという。

また、ゴム芯を使ったライブベルトと呼ばれる伸縮するベルトがある。人が立った状態と座った状態でウェストのサイズは3cm程度変化するといわれるが、このベルトは座っても楽なので中高年の方に喜ばれている。また、ゴルフスラックスにも適している。アジアでも人気になってきているゴルフ市場を獲得したいと意気込む。

森川社長はAPLF参加について「日本人は製造は得意だが、企画力は弱いといわれることもあるが、香港の展示会にはこういった提案型商品を紹介して海外バイヤーの評価を聞きたいと思っている」と出展への意欲を語った。

日本服装ベルト工業連合会
株式会社伸栄
代表取締役 森川雅雄

香港APLF出展企業一覧:ベルト

厳選された本革素材と養われた技術
岩﨑 株式会社(ベルト)

1919年創業、APLFに参加する本年2010年は90周年の節目を迎えます。

創業以来本革にこだわり、現在イタリア・日本・スペイン・スイス・オランダなど十数カ国より用途に合う厳選された皮革材料を輸入し、価値ある商品作りを行っております。

90年間にわたって日本人の繊細な感性と長年培われた技術を生かし、エンドユーザーにご満足いただける製品作りが私たちのコンセプトです。

現在日本では長野県飯田市、中国では東莞市、ベトナムではホーチミン近郊の3カ国の自社工場で世界有名ブランドのOEM生産を行っており、それらの工場は多くの国際認証を受けております。

日本人の美点ともいえる繊細な感性と、丁寧な生産技術が世界のブランドに認められ、生産は拡大しています。現在、3工場の合計工員は約660名、ベルトの年間生産総本数は約300万本になります。また、2008年には中国、東莞市に岩崎皮具制品有限公司を設立。

中国国内での直接販売ができるようになりました。

日本の感性を中国の人たちへ伝えたい!この思いをこめてQOQORO ブランドも立ち上げました。

会社名:岩﨑株式会社
会社所在地:〒111-0024 東京都台東区今戸1-2-8
代表者名:高木 新太郎
担当部署名:海外事業部
担当者名:林 高広
電話番号:81-3-3874-2136
FAX番号:81-3-3874-2130
Eメール:overseas@iwasaki-belt.co.jp
ホームページURL:http://www.iwasaki-belt.co.jp/

FASHION INOVATION by LEATHER GOODS, with LEATHER PRODUCER eternity
株式会社 エタニティ(カバン,ベルト,革小物)

当社は創業50年の皮革ベルト・鞄・小物類の製造企業です。

自社ブランドの「KILLSHOT」は強い存在感を主張するヴィンテージ加工と、飽きがこないデザインによって、どのようなシーンでもコーディネイトできる人気の定番商品です。

エタニティのヴィンテージ加工は錆び加工や焼き付け加工、シュリンク加工、グラインダー加工、ショットフィニッシュ加工など、革だけではなく、金具にも用いられています。

これらの独自の加工による商品は50年の歴史のなかで常に新しい手法にチャレンジすることから生まれました。さらに、お客様からはファッション性の高さとディティールまで拘った丁寧なもの作りとして評価されています。

企画・デザインに際しては品質とスピードを大切にし、市場にあった「売れる商品」をいち早くお届けいたします。また、国内・外に生産拠点を持ち、お客様のニーズに素早く対応することが出来ます。

今後とも革と共に生きることへ感謝し、お客様に満足頂けるチャレンジスピリッツをもった商品に取り組んでいきたいと思います。

会社名:株式会社エタニティ
会社所在地:〒111-0031 東京都台東区千束2-32-7
代表者名:代表取締役社長 後藤秀之
担当部署名:貿易部
担当者名:朴志碩
電話番号:03-3872-2351
FAX番号:03-3872-2391
Eメール:info@go-eternity.com
park@go-eternity.com
ホームページURL:http://www.go-eternity.com

本物志向のモノづくり
株式会社 伸栄(ベルト・革小物)

伸栄ではベルトや革小物を専門に、企画から製造・販売・卸まで一貫したモノづくりを行っています。1948年の創業以来、製品そのものを見ていただければ納得できるような、細部まで手を抜かない、手間をかけた丁寧な物作りが伸栄のこだわりです。62年の歴史を持つ弊社では、自社内に爬虫類専門など多くのベテランの職人がいることが強みです。とくに高級素材であるワニ革の加工技術には自信を持っています。

また国内生産を背景に小ロットにも短納期で対応することが可能です。

企画開発にはベテランの技術を新しい感性で商品に生かすことで幅広い商品を生み出しています。

主力ブランドの「KNOT」は一生使えるように厳選された素材を使用し、コバなどの細部仕上げにまで細心の注意を払った高品質。また、「MERCER」ブランドは遊び心のある"大人のカジュアル"がコンセプトで、豊富なカラーバリエーションを取り揃えています。

今回のAPLFにはこの2ブランドを出品しますが、フォーマルからカジュアル製品まで伸栄の技術とセンスを是非ご覧いただきたいと思います。

会社名:株式会社 伸栄
会社所在地:〒111-0032 東京都台東区浅草5-54-4
代表者名:森川 雅雄
担当者名:扇田 直人
電話番号:03-3874-6421
FAX番号:03-3874-6424
Eメール:info@shinei-belt.com
ホームページURL:http://shinei-belt.com

注文は1本から承ります
有限会社メイプル(ベルト、ハンドバッグ、革小物)

当社は企画立案メーカーとしてベルト、ハンドバッグ等のデザイナーを置き、お客様のニーズにあった職人にて生産しています。販売は一流百貨店問屋をはじめ専門店、またOEMでの取引が主流です。

自社ブランドではアメリカンスポーツブランドのCattarin MARIONは主としてベルトを、またQuaintryは若い人向きのカジュアルラインのブランドとして展開しています。

お客様のニーズに合わせ、難しいデザインにもチャレンジ。柔らかい革のプリーツ加工、ベルトカット幅のサドル仕上げ、ゴム芯入りの巻き加工、エレガントなフランス仕立てなどの技術を持ち、サンプル製作も短納期で対応。仕上がりの美しい製品を目指しています。

2007年のJLIAレザーアワードではベルト部門賞を受賞。メイプルの技術とデザインに高い評価を頂いています。今後とも夢と豊かな心を持ち前進していくつもりです。

今回のAPLF展には日本の伝統である歌舞伎や写楽等をモチーフにしたベルトを提案します。

会社名:有限会社 メイプル
会社所在地:〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-5-12
代表者名:取締役社長 杉本 光延
電話番号:03-3200-3916
FAX番号:03-3200-3917
Eメール:mitsunobu.sugimoto@maple-tokyo.com

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